予約開始から早1月、日本でも(パーツの半分は日本製)イギリスでも、製作作業は進んでいます。全てが手作りの為、相変わらずレーシングカーレベルの生産台数でしかありませんが・・・だから貴重・・・とは言いたくありません。レーシングカーと同じように、こんな車を作りたいという気持ちを持ちながら、効率良く生産をするのも技術向上と考えています。
VEMACは使用する主要部品のいくつかでイギリス製を選んでいます。
今日、お送りするのはVEMACのフロントブレーキに使用するAP製のキャリパーです。
写真でもお分かりのようにアルミボディの4PODキャリパーです。APの良いところは軽量、高剛性、そして冷却性にあります。
特に軽量と冷却性は互いに関係し、パッドが接触するピストンは、手の込んだ肉抜きがされ、その肉抜きがピストンの表面積を増やし、より良い放熱を行います。
また最近では珍しい物ではなくなりましたが、4PODのピストンの隣同士で径が違ったり(リーディング側とトレーリング側)、固定方向がラジアル方向であったりと、全てがレースで鍛え上げられたスペックです。サーキットでは、市販車(外国製スポーツカーを含む)の多くがブレーキから煙を出し、フェードして、連続走行に耐えません。VEMACはAPのポテンシャルと、これに組み合わさる直径300MMのベンチレーテッドディスクで、それが皆無なのです。そしてこの性能がイタリア産赤ワインのアルコール分13.5%、750mL2本分の軽さです。
どちらもヨーロッパを代表する、心底酔える高性能です・・・。