VEMAC 通信 Vol.14 2005-11-15 発信
東京モーターショーも終わり、北風に冷たさを感じる今日このごろ。
スポーツカーが生き生きする季節を迎えましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。東京モーターショーで、またそれ以前からもよくご質問されることに、VEMACのルーフ形状があります。
クーペのほうがかっこいい、クーペは無いの?
更に専門的になれば、クーペ形状のほうが空気抵抗が少ないのに・・・
クーペでルーバーが有れば熱的に楽でしょう・・・等々、色んなご意見を伺ってまいりました。ここで、一挙にお答えします。
ルーフが小さい面積で構成されているのは、主に運動性能と空気抵抗の向上のためです。
ルーフの重量は、慣性モーメントを生み、ロール、ピッチングを増加させます。
意外に重い屋根の重量は出来るだけ小さく、スポーツカーだからこそ拘りたかったところです。空気抵抗については、クーペスタイルが良いのかというと、それも微妙な話で、ルーフの頂点から後方に向け体積が減少していくとき、リアフェンダーラインも絡み合って気流が剥離しない形状というのはとても難しいものです。ましてやそこにルーバーを付けても思いのほか熱気は抜けないのです。
そして、たとえうまく流れたとしても、距離の長い境界層は必ず誘導抵抗を発生します。だからVEMACは
ルーフを短くしてルーフ後端形状を工夫することで静止渦を作り、抵抗を軽減しているのです。
気流の流れが見えるのならば、とても出来の良いクーペスタイルに見えるのですが。
更に、視界が良いことや効果的な熱気抜きが出来ていることなど効果は大きいのです。
かたちは・・・これは様々好みになりますが、通り一遍のクーペスタイルでないことも1つのプライドとして
良いのではないでしょうか。スポーツカーのマイノリティ、 あまり主張を持つと生きにくい日本ではありますが・・・。
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